愛子岳(あいこだけ)


↑小瀬田より眺めた愛子岳。

標高1235m。小瀬田の登山口から3時間程度(小瀬田バス亭からは更に1時間)で登れる山。

花崗岩ドームで出来ている山頂は、奥岳と集落が一望できる
最高の展望所で、手軽に登れるとあって島内では大人気。
今は無き山奥の集落、小杉谷からもかつては登山道が作られて、
小杉谷小中学校の遠足の定番だったそうだ。
今は廃道になっていて時々遭難する人もいる。
2001年の敬宮愛子様ご生誕の際に、地元の焼酎「愛子」と並んで
全国的に有名になり、島外からの登山者も増えた。
その後、登山ブームは冷めた様だが、焼酎の方は予約しても半年待ちの状態が続いている。
「ご生誕ブームでちょっと人気が出た山なんか登るもんか。ミーハーじゃないし。」と思っていたワシだが、
山頂から荒川ダムが見えるという言葉に釣られて試しに登ってみたら、
これが、またアンタ、黒味岳に匹敵するいい山じゃないですか。

山名の由来は、麓の女川
(めんこ)・男川(おがこ)の悲恋伝説に出てくるヒロインから。
山頂ドームの形により、矢先の古代語「アイコ」からだという説もある。
因みに、ワシは「♪へな、へな、へな、へな、アイコアイコあんでっ」と歌いながら登っていたが、
アメリカンポップスの"アイコ・アイコ"(iko iko)とは全く関係無い。(←当たり前だ!)


屋久島の中では低山だが、標高200m登山口から山頂まで
登りっぱなしなので、一般にはきつい山に分類されるらしい。
「夏に登るべき山では無い」と断言しているガイド本があったのには笑った。



山頂

↑愛子岳山頂:視界を遮る物は何も無し、ガスっていなければ)。
奥岳と集落と海がぐる〜っと見渡せてトレビア〜ン。


山頂からの眺め


山頂西側の眺め:宮之浦岳(&栗生岳)を挟んで、翁岳と永田岳
←クリックすると
大パノラマ写真が
見られます。
(結合部がちょっと怪しい
156kバイト)



↑山頂から眺めた尾立ダム(荒川ダム):
縄文杉登山前後に側を通る荒川ダムも、この通り丸見え。
何だか出っ歯のナメクジみたい。


↑参考資料:町道荒川線から眺めた尾立ダム。



↑山頂南西側の眺め:突起がある左の山は太忠岳。
中央が花折岳で、右が石塚山。



↑山頂北東側の眺め:小瀬田の屋久島空港を中心に、開放感溢れる海岸線の風景。


↑山頂から眺めた宮之浦港:13時半過ぎには、港を出港する
フェリー屋久島2の勇姿を拝む事ができる。



↑山頂から眺めた屋久島空港:中央にテイクオフした瞬間の飛行機が見える。
左下の橋は屋久島最長の愛子橋(全長172m)。

山腹からの眺め


↑しるべの木:標高800m付近にある屋久杉の切り株。
愛子岳には何故か杉が少なく、他の森にはありふれた切り株も登山者の目印になっているようだ。


↑水場分岐:標高1000m付近にある唯一の水場への道。
(往復80mあるし、水も十分持っていたので寄って無いぞよ。)



↑とまりの木:標高1100m付近、山頂ドーム基部の平地に居るヒメシャラの木。
地元の登山の休憩所目印の様だが、何の変哲も無い木で見過ごしてしまいそう。



↑基部の平地から眺めた山頂ドーム。
何だか、大分県の九重山黒岳の天狗岩を彷彿させる。



↑山頂直前の花崗岩壁:愛子岳登山の仕上げは山頂ドームの直登。
落ちたら一溜りも無い絶壁を、時にはロープを使って、
時には腹ばい、時には屁っぴり腰になって登り下りするのだが、
凍った岩や雪斜面の上り下りはハラハラ物でしたよ。
もちろん行楽シーズンだろうが、こんな絶壁を登っていた屋久島の小学生は偉いや。


一品宝珠大権現(いっぽんほうじゅだいごんげん)

↑愛子岳の一品宝珠大権現:山頂北側にある祠。(右上の棒は山頂標)
普段は薩摩藩印(○に十の字)の線香立て(花刺し?水差し)がお供えしてあるのだが、
ワシが登った時は、強風で手前に転がって雪に埋もれていた。
電球の傘を細長くした様な形をしており、裏返しにして茶碗だと思ったワシ、
セッティングの仕方が分からず、そのままにして来た。
今思えばあれで良かったのかもしれない(笑)。


↑一品宝珠大権現の賽銭:古銭が混ざっており歴史を感じさせる。


登山口


↑愛子岳登山口:小瀬田バス停から林道を2.5km奥へ行った所にある。
林道を右奥に進む様に見えるが、良く見ると標識の側に歩道がある。



↑小瀬田バス停近くから眺めた愛子岳:
遠目でも良く分かるトンガリ山は、集落のシンボルだ。


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