宮之浦林道


↑林道奥地の潜水橋:林道手前側からの眺め。林道ゲートから徒歩3時間のところ。
宮之浦川本流とカネオリ沢の合流地点にあり、一枚岩を上手く利用した構造をしている。
橋と言うより小型ダムのような概観である。
宮之浦岳を目指して宮之浦川を遡上する上級登山者は、ここから入渓する。


宮之浦川の左岸に沿って、宮之浦集落から高塚山の麓まで延びている林道。全長10.4km。
林業の方以外で利用するのは、宮之浦川を遡上する上級クラスの登山者ぐらいだが、
1970年代に作られた大掛かりな潜水橋を一度見てみたかったので、往復6時間かけてちょっとそこまで行ってきた。
宮之浦林道は潜水橋から先1km位で終点になるらしい。

なお、並みの者は絶対近付けない宮之浦川の上流には、屋久島最大の秘曝である竜王滝(落差110m)がある。



林道の入口

↑宮之浦林道入口のゲート:屋久島総合自然公園から宮之浦川を渡ってすぐのところ。
2002年春は車で上まで行けていたが(ダートで愛車の底を擦りそうだったので途中で断念)、
2004年夏に再び来て見るとこんなものが出来ていた。
迷惑駐車問題でもあったのだろうか。



林道の途中

↑遭難之碑:ゲートから徒歩30分のところにあった。
昭和45年2月9日に林業関係の郡山氏と永野さん共に33歳で亡くなられ、
2年後の同日に今後の安全を願って建てられたとか。合唱。



↑カレマツ谷近くの風景:ゲートから徒歩1時間のところ。
宮之浦林道は全体的にこんな感じの道で、幾つもの小さな橋を通り抜け、
対岸の山が見えていたと思ったら、両脇を森に挟まれて少し暗くなったりする。、
なお、この写真奥の山の中腹に見える白っぽいものは、露出したスラブを流れる名も無い滝。



↑耳崩向橋(みみんくえむかいばし)から南東の眺め:ゲートから1時間半の地点。
左の山は奥羽神岳で右の山は耳崩。
中央に龍神杉登山口のコンクリート急坂が見える。



↑宮之浦林道の奥地:ゲートから2時間の地点。
宮之浦林道は殆ど砂利道だが、所々アスファルトやコンクリートで舗装したところもある。
林道奥地にはこのようなガードレール代わりのブロックが装備された断崖ルートも。
何だかヨーロッパの山道みたい。



↑モチゴヤ谷:ゲートから2時間20分の地点。
宮之浦林道屈指のヘアピンカーブ谷道(?)。
ここの道を右奥に進むとモチゴヤ沢の橋を頂点に急カーブとなり、写真左上の道へ出てくる。
深い谷間に沿った道のためか、ここの治山跡が一番派手だった。



↑モチゴヤ谷近くの治山跡:ゲートから2時間半の地点。
見上げると首が痛くなるような規模の土砂崩れ補修跡があった。
岩肌のようなコンクリート斜面に猿が居座っており、まるで動物園のサル山のようだった。



↑ナカオ谷近くから眺めた宮之浦川:ゲートから2時間40分の地点。
道中は潅木に隠されて殆ど宮之浦川が見えないが、
ゲートから2時間の地点とこのポイントにて眺める事ができた。




潜水橋


↑林道奥側から眺めた潜水橋:
油断すると脱輪しそうだけどトラック1台は通れる道幅がある。
橋の中央の物体は、ワシの小型ザック。



↑潜水橋上部の左側の眺め:宮之浦川右岸に合流するカネオリ沢。
奥の大岩はそれぞれ小屋位の大きさがあり、屋久島の沢のスケールにびびった。
これでも十分序の口。



↑潜水橋上部の右側の眺め:宮之浦川右左岸側にある本流。
ここの先に竜王の滝があるかと思うとどきどきする。



↑潜水橋上流の眺め:左がカネオリ沢、右が宮之浦川本流。
コンクリート建造物と秘境っぽい沢がすごい組み合わせ。



↑カネオリ沢と宮之浦川本流の吐合部分のアップ:
ガラスのような透明な水と、苔と潅木が適度に生えた出島。自然の造形美。



↑潜水橋のカネオリ沢側入水口:
眺めていると吸い込まれそうで怖いモンがある。




↑潜水橋の本流沢側入水口:
こちら側は本来2本あった入水口の1つは埋まってしまっており、
本流側の水を1本の土管が恐ろしい勢いで飲み込んでいた。



↑潜水橋のカネオリ沢側出水口:
ご覧のように人がくぐれるくらいでかい土管だ。



↑潜水橋のカネオリ沢側出水口:
橋下部の一枚岩から眺めると、土管を通して上流側が見える。



↑潜水橋の本流側出水口:
上記の通り、本流側の水が1本の土管に集中しているので、傍に近寄れないくらい水しぶきが凄い。



↑潜水橋の本流側出水口:
正面から眺めるとこんな感じ。こちらは辛うじて上流側を見る事ができる。



↑潜水橋下流側の眺め:すぐ下に壊れた吊橋が掛かってあった。
昭和50年頃までは潜水橋が無く、これで対岸に渡っていた。



↑潜水橋下流側の吊橋:上からの眺め。
近くの茂みに吊橋の基部があったが、
金属ロープの末端は生きた木にぐるぐる巻きつけたままだった。
無駄を省いた設計であるかもしれんが、ちと可哀想。



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