口永良部島の名湯


↑奇岩・立神の右に鎮座する寝待温泉(防波堤で囲まれた部分)

口永良部島は火山島だけあって名湯に恵まれている。
西之湯温泉(通称:西ノ湯)、寝待温泉、湯向温泉、
そして2008年7月にオープンした本村温泉の4施設がある。
他にも寝待の立神付近や向江浜に天然の海中温泉もある。
温泉界では有名で、中でも寝待温泉は泉質日本一に挙げる評論家も多いとかで
ライダー達の憧れになっているらしい。

以前は混浴でないのは湯向温泉だけだったが、
2008年4月に訪れたときは、全て男女別に浴室が区分けされていた。
(たとえ混浴だとしても、所詮人口160名で学生数名、観光客も少ない島。ピチピチギャルのデバガメを期待しても無理でっせ。)


【西之湯温泉】・・・本村から徒歩25分、車だと5分。
湯温は60℃程度あるので上手く冷まして入る。
満潮前に湧き出てきて、泉質がナトリウム塩化物泉とあるが、泉源は海と繋がっているようだ。効能は、腰痛・胃腸病等。

【寝待温泉】・・・本村から車で25分。
湯温は48℃。泉質は含硫黄泉・ナトリウム・カルシウム塩化物泉。
効能は、神経痛・皮膚炎等。
名前の由来は「果報は寝て待て」だそうだが、何の果報を待っていたのやら。格安で泊まれる湯治小屋が12軒ある。

【湯向温泉】
・・・本村から車で35分。
湯温は42℃。泉質は含硫黄泉・ナトリウム・カルシウム塩化物泉。効能は、神経痛・皮膚炎等。

【本村温泉】・・・本村から0分。
湯温は37.8℃なので湧かし湯(なので他の施設と違い営業時間設定あり)。
泉質はアルカリ性単純温泉。効能は神経痛、筋肉痛、冷え性等。



西之湯温泉(にしのゆおんせん)


↑西ノ湯(男湯):温泉小屋の入口すぐに湯船がある。左手前には脱衣所と料金箱(大人200円)。
潮が満ちるころ、左奥の小さな湯船から熱っついお湯が湧き出てきて、
手前の水路を通して右の本命湯船に注ぎ、水でうめて入るらしい。
つい最近まで、同じ大きさの湯船がすぐ右隣にあって混浴だったが、ごらんの様に板で仕切られて女湯になってしまった。
お陰で、湯船すぐ上の休憩所兼選挙ポスター掲示コーナーに登りにくくなってしまったが、
皆さんどうしているのだろう?
バケツや洗面器がたくさん並んでいるところが、体を洗うスペースらしい。
冷水がホースで引いてあって、写真右端の青いタンクを満たしていた。


↑西ノ湯(女湯):上の写真の波板に隠された部分。
(もちろん誰もいないのを確認して撮りましたよ。)
こちらには、湯船上の休憩所に登る階段が残されている。


↑西ノ湯(男湯)の泉源:よく見るとかき混ぜ用と思われた長い棒が
底に生えているパイプに刺さっており、これを抜く事とお湯が湧き出てくるようだ。



↑西ノ湯(男湯)からの眺め:ワシが行った時間帯は閑散期だったようで、お湯もやや冷めて浅かったが、
半分露天のような光景と、波のBGMは、なかなかの快適な時間を与えてくれた。
右奥に見えるのは、脱衣所と料金箱。


↑西ノ湯(男湯)脱衣所からの眺め:
施設は海岸にあるので、目の前にはこのような光景が。
湯船につかって極楽極楽、服を着ながらも極楽極楽。



↑西ノ湯の小屋:岸壁にめり込んだような構造をしている。
左の通路を奥に進んだ先が小屋の入り口。



↑西ノ湯の小屋と休憩所:浴槽小屋から道路側を振り返ったところ。
奥に見える海の家のような概観の休憩所は、電柱の廃材を利用して建てたそうだ。


↑道路から眺めた西ノ湯:道端に休憩所がちらりと見える程度で、ちょっと分かり辛い。
海岸に向かって階段を降りた先に温泉小屋がある。



↑西ノ湯全景:向いの港から眺めたところ。
こうして見ると、いくら海好きでも無茶しやがってと、ツッコミ必須の普通の二階建て一軒家みたい。


湯向温泉(ゆむぎおんせん)


↑湯向温泉:どっかの温泉リゾート地にありそうな立派な外観だ。
中に入ると1977年(S52年)の写真が飾ってあるが、
昭和末期まではおしんに出てきそうな藁葺き屋根の建物だったらしい。


↑湯向温泉小屋の中:下駄箱から休憩所を眺めたところ。
奥に見えるのれんが男湯入り口。写真では隠れているが、料金箱(大人200円)の陰に女湯入り口がある。
人口10名の集落にあるとは思えない設備の充実っぷり。



↑湯向温泉(男湯):色は無色透明で湯の華が沈んでいる。
皆さんの入浴タイムより早かったみたいだが、掛け流しでちょうど良い湯加減だった。


↑湯向温泉(男湯)からの眺め:超いなかに居ると思えないような、見れば見るほど立派な作り。
屋久島本島から持ち込まれたのか、この島では全く使えなかったauのタオルがかかってあった。



↑湯向温泉(男湯)脱衣所から浴室の眺め:
足拭きマットまである〜。
棚の上にある怪しいビニール袋は、ワシの着替え入れネ。ゴミじゃないよ。



寝待温泉(ねまちおんせん)


↑寝待温泉:それまでは混浴だったが、2002年に改築されて男女別になった。
(でも、湯量不足で女湯が使用できず、実質混浴のようだ。)
ニ段階に増築された防波堤が高波の凄さを語っている。



↑寝待温泉(男湯)の脱衣所:脱衣カゴもある。
それにしても、デッキブラシといい、プールの脱衣所みたいだな。



↑寝待温泉(男湯)の湯船:脱衣所の扉を開けて階段を下りたところにある。
滑らないように注意。



↑寝待温泉(男湯):湯温はやや熱め。広さは十分ある。
時間は昼過ぎだったが、これを一人占めできるとはなんとも贅沢。



↑寝待温泉(男湯)からの眺め:何だかホテルの風呂みたいですな。
湯船に浸かっていると、湯治か農業関係らしいご老公が一人やってこられた。
何やら話しかけられて受け答えはしてみたが、
向こうは耳が遠いし、こっちは方言が分かり辛いで、お互い会話が成り立たず困ってしまった。



本村温泉(ほんむらおんせん)


↑本村温泉:本村港の国立公園記念碑すぐ左隣、2008年7月に新設。
島で唯一係員が付いており、営業は夜だけで月曜定休という制限がある。
(因みに口永良部島に住んでいなくても、屋久島町民だと料金割引もある。)



↑本村温泉(男湯)の脱衣所:写っていないところにはコインロッカー(4基)やベンチもあり、
ちょっとした旅館程度の設備が揃っている(ただしシャンプー・石鹸類は持参必要)。



↑本村温泉(男湯)の湯船:鉄分が多いようで赤っぽい。
写っていないところにシャワーが3基あった。




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