龍神杉登山道(益救参道)


↑龍神杉登山道の上部:トロッコ軌道跡と石積みの登山道の接点。

耳崩をかすめて高塚山の北側、
岳参りの益救参道
(やくさんどう)および廃道となっていた旧宮之浦歩道を
'98年〜'04年の間に一般向けに整備した登山道。
その名の通り、龍神杉とゆかいな仲間たちが見所。

'07年7月30日の供用開始時は、高塚山中腹の龍神杉が終点だが、
将来はその延長上にある太古杉経由の高塚小屋終点の廃道も整備して、
縄文杉参拝者の下山道となるらしい(オーバーユース対策)。
江戸時代に造られた楠川歩道に習って、
自然景観を損ねず森に負担をかけない石積みにしたのが今回の整備のウリ。

なお、登山口まで屋久島総合自然公園から車で20分だが、
ダートが酷くジープタイプで無いと通れないので、
普通はえっちらおっちら50分歩くしかないようだ。
シャトルバスを運行させ一般車両を規制する計画もあるらしい

(2007年現在の情報。採算取れるのか?)



龍神杉登山道の入口

↑龍神杉登山口:宮之浦の屋久島総合自然公園から徒歩50分。
宮之浦川右岸の神之川林道を左に分岐する、もの凄ーく急なコンクリート道が現れる。


↑龍神杉登山道の歩道入口:登山口から徒歩20分。
コンクリート道がやがて途切れ、荒廃した道を登りつめると小さな木立が密集した歩道入口に達する。
中央の茂みがその入口。


龍神杉登山道の下部

↑森に入ってすぐの登山道 噂の石積み登山道、キター!
この石積みに参加された方が同宿だったのだが(下記の安全祈願祭も一緒に参加)、
アナタいい仕事してますね〜。


↑登山道の小沢:辺りは森で覆われて展望台のような場所はほとんど無いが、
苔の生した石積みの登山道をこのような沢が縦横無尽に横切っており、
日本庭園みたいでまた楽しい。


↑龍神水:龍神杉はまだまだ先だが、歩道入口から30分も歩くと早くも龍神の名前が登場!
一見、屋久島では普通の小沢だが、
祠(左中央)と、隷書体で”龍神水”と彫られた石碑(中央上部の丸い岩)がある。


龍神杉登山道の中部

↑造林小屋跡:登山道を上がってトロッコ軌道跡を一回横切るとすぐ、
ヘアピンカーブで戻ってきたトロッコ軌道跡と登山道が合流するが、
薄暗かった森がぱっと開けて抽象画のような風景となる。
建築物は跡形も無いが、造林小屋がここにあったらしい。


↑トロッコ軌道跡:龍神杉登山ではトロッコ道を10分ちょっと付き合う事になるが、
枕木の間の侵食がほとんど無いので歩きやすいが、
レールが全て取り除かれているのが寂しい。


龍神杉登山道の上部


↑トロッコ道との出会い箇所:左上が下山道。
トコッロ道を分断した土石流跡を利用した、胸を突くような石段が再び展開する。
(当ページトップ写真の現場を上から眺めたところ)。


↑出小屋:伐採基地の跡らしい。横に倒れて崩壊している。
周りにはビール缶や一升瓶などが散乱していた。オーイ・・・。



↑ビワンクボ沢支流:三神杉が近くなると、割と大きな沢を2回渡らなければならない。
最後の水場だが、雨天の増水時は注意。




龍神杉・雷神杉・風神杉


↑龍神杉:胸高囲約11m・樹高不明・樹齢約2000年。標高1300mに居る。
昭和50年代にはこの名前で呼ばれていた。
三神杉の中では、この方だけ表札がある。(2007年現在)



↑雷神杉:胸高囲11.6m・樹高不明・樹齢約2000年。
平成11年の龍神杉登山道整備の際に、
龍神杉にそばに居た事から命名された(但し仮称)。


↑風神杉:胸高囲3m・樹高不明・樹齢約1500年(生きてるの?)。
道を挟んで雷神杉の向かいに居る杉で、三神に因んで命名された。
ある程度の樹高はあるのだが、表側の樹皮を残してごっそり無くなっており、
横から見ると異様に真っ平らでどきりとする。
(ちょっと古いが、スピルバーグ監督の珍作『A.I.』で出てきた、
後頭部の無い育児アンドロイドを見たときの気分)。



↑大切株:龍神杉の周回路下側にある
高さ4mはありそうな大切株。中は
刳り抜かれているが、登山道の材料?

↑龍神杉の展望テラス:龍神杉を斜面上から眺めるように作られたテラス。
空いていれば食事を取るのにもってこいだが、
存在自体が賛否両論。


供用開始・安全祈願祭('07.07.30龍神杉登山道開通式)


↑式典前にパチリ:30分前の龍神杉登山口会場(式典開始は11時)。
月曜日もあってか、当日の公式登山者はワシだけ。
お陰様で『供用第1号』の称号を頂きました。


↑祝詞奏上:テント奥に見えるのは、祝詞を上げる益救神社の神主さん(たぶん)。
それにしてもこの会場、神之川林道の車線半分を使って
設営しているので、何だか遊園地のトロッコ列車みたいだ。


↑清祓い:切白紙、御神酒、塩、米をゲート付近に撒いておられる。
この後、上屋久町長さんや警察署長さんなどの挨拶が行われた。
ささやかながらも厳かな式典だった。ありがたやありがたや。


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