高千穂峰(たかちほのみね)


↑新燃岳から見た高千穂峰:
中央の三角錐が本峰。
左が二子石、右は御鉢の寄生火山。
標高1574.0m。霧島連山の第二峰。
東に二子石、西に御鉢を従えて鷹のような秀麗な山容をしている。
『古事記』によると日本の国開きは、アマテラスオオミカミの孫の
ニニギノミコトが「日向の高千穂」に降臨したことに始まるという。
この君臨地として有名な山。
(天孫君臨の地としては、真名井の滝で有名な
宮崎県の高千穂郷との説もある。下載写真参照。)
山頂にはニニギノミコトが降臨の際、逆さまに突き刺したという
天の逆鉾(あまのさかほこ)が立っている。
山頂の視界は360度ある上、伝説も手伝い、
毎年の元旦未明には初日の出参拝登山者のライトで
ふもとから山頂まで光の筋ができる。

←参考写真:宮崎県高千穂郷の真名井の滝


山頂

↑高千穂峰山頂:石垣の頂点に祀られているのが天の逆鉾。
日本発祥伝説の地点だけあって、
悪天候以外は毎日、日本国旗が掲げられている。
(※上記国旗は山頂小屋の峰守が管理されているので、
山頂小屋休業時は見れないかも…)

山頂からの景色

↑山頂の方位盤から見た霧島連山:一番高いのが韓国岳。
その右手前にちょこんと見えるのが獅子戸岳。更に左手前のオリーブ色の大きな山は新燃岳と中岳。
韓国岳から一段左に下がった所は大浪池。
韓国岳右奥に頭をのぞかせているのは夷守岳(ひなもりたけ)。
また、獅子戸岳と新燃岳の間の右に広くある山は大幡山(おおはたやま)。

↑山頂方位盤から鹿児島湾方面(1):左側にうっすらと桜島が見える。
この写真では写ってないが、気象条件が良ければ更に奥に開聞岳が見られる。

↑山頂方位盤から鹿児島湾方面(2):上載写真の桜島周辺の望遠写真。

↑山頂山小屋横から二子石方面:尾根づたいの中央奥のピークが二子石、名前の由来の岩も見える。
また、中央奥の尾根にそって御池がちょっと顔を覗かせている。
高千穂河原方面から反対側にあたる。
以前はこちらから3〜4時間かけて登るのが一般的だったそうだが、
霧島スカイラインが開通後(とはいっても1961年と昔だけど)は
2/5の時間で登れる高千穂河原方面に主要ルートを譲った。

↑山頂までの最後の急坂から高千穂河原方面:
左の大穴は御鉢。なかなか高度感のある眺めが楽しめる。
かつてこの急坂は、ガレに足を取られてなかなか登れない難関だったそうだが、
今はしっかり地盤固めがされて登り易くなっている。

↑夕もやに映える高千穂峰の影:
三角錐の独立峰だから、朝夕にはこんな面白い影が見れる。

天の逆鉾(あまのさかほこ)

↑正面から見た天の逆鉾:
フォークのように3つに分かれた矛先、
その下に円形の鍔、そして鬼面のようなものが
二面彫られた柄と、不思議な形をしている。
埋まっている部分を含めて全長1.4mくらい。
坂本龍馬も新婚旅行でこれを見に
高千穂峰に登った。
柄の彫刻が天狗のようで
妻おりょうと二人して笑った
との手記がある。

↑側面から見た天の逆鉾
天孫君臨神話に因んで何かの祭りの際
山頂に運ばれたという説もある。
しかし、奈良時代の噴火で
一部が折れて紛失した、
というのが最も古い記録であり
いつ頃作られたか全く分かっていない。
それに昔は、少し違った形をしていたらしい。
表面は緑色のサビに覆われており、
銅が主成分っぽい。
でも、野ざらし状態で今迄
太古からの形を保っているのは
不思議なものである。
日本三奇に含まれるそうだ。
(他の奇物は、宮城県御釜神社の神釜と
兵庫県生石神社の石の宝殿、らしい。)

天孫降臨御神火祭(てんそんこうりんごしんかさい)


↑天孫降臨御神火祭(山頂編):
毎年11月10日の夕刻、天孫降臨を記念して高千穂河原の古宮址と同時に開催される。
ニニギノミコトが高千穂峰に降臨するときに、道標に火を焚いた故事に由来し、
本宮の記念祭で起こされた忌火で御神火を焚き、祝詞を上げる。
古宮址のそれと比べるとささやかではあるが、日没までの30分間、厳かに行われる。




↑天孫降臨御神火祭(山頂編)祭事後の風景:
餅・昆布・スルメ・小海老の撤下神饌(てっかしんせん、神様のお供えもの)を頂き、
ほっとするのもつかの間、
気を引き締めて夜の下山を開始する参加者達。


御池(みいけ)

↑高千穂峰の二子石を背景に御池:
周囲4km、直径1km、水深93.5m(最大水深102m)。
霧島山系最大の火口湖。
周りは自然林に覆われた比較的低い火口壁に囲まれている。
一帯は野鳥の楽園で、環境庁指定の「御池野鳥の森」である。


↑御池の謎の生物ミッシー捕獲!!
池田湖がイッシー、屈斜路湖がクッシーなら、御池はミッシーなのだそうだ。
急停止はもちろん、リバース走行も可能だ!ピンクのボディーがチャームポイント。

【ご注意】霧島の御池には、怪獣伝説は全くございません。


下のちっこい写真をクリックして下さい。

二子石
御鉢
山頂山小屋

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